こんにちは,三年の加藤健吾です.
突然ですが皆さん,音楽を聴くことは好きですか?
僕は音楽を聴くことが好きで,登下校中は大抵ノイズキャンセリングで音楽を楽しんでいます.中でも,ヨルシカというロックバンドの曲が大好きで,ライブなどにも行っています.
そこで,今回は皆さんにヨルシカの魅力を紹介したいと思います!
内容は,以下の構成となっています.
- ヨルシカとは
- 対のアルバム「だから僕は音楽をやめた」と「エルマ」について
- ヨルシカの世界観
- 僕が選ぶヨルシカランキングベスト3
- 最後に
1.ヨルシカとは
ヨルシカは,コンポーザーのn-bunaさんと,ボーカルのsuisさんによるロックバンドです.2017年に結成しました.n-bunaさんは,もともとはボカロPとして活動していて,「夜明けと蛍」などのボカロ曲を製作していました.
ヨルシカで有名な曲というと,「ただ君に晴れ」や,「だから僕は音楽をやめた」,「春泥棒」などでしょうか.もしかしたら皆さんも一度は聞いたことがあるかもしれません.
ちなみに,ヨルシカの名前の由来は,「雲と幽霊」という楽曲中の歌詞に,「夜しかもう眠れずに」というものがあり,この”夜しか”から来ているそうです.
2.対のアルバム「だから僕は音楽をやめた」と「エルマ」について
ヨルシカの醍醐味の一つとして,「ストーリー性」というものがあります.ヨルシカのアルバムは,一つのアルバムが一つのストーリーとなっていることが多いです.アルバム内のそれぞれの楽曲では,主人公の思想だったり,行動だったり,誰かへの思いというものが描かれています.このストーリー性というものがとてもよく表れているものがあります.それは,2つのアルバム「だから僕は音楽をやめた」と「エルマ」です.下の,左側のリストが「だから僕は音楽をやめた」の収録曲で,右側のリストが「エルマ」の収録曲となっています.
- 8/31 (インスト)
- 藍二乗
- 八月,某,月明かり
- 詩書きとコーヒー
- 7/13 (インスト)
- 踊ろうぜ
- 六月は雨上がりの街を書く
- 五月は花緑青の窓辺から
- 夜紛い
- 5/6 (インスト)
- パレード
- エルマ
- 4/10 (インスト)
- だから僕は音楽をやめた
- 車窓 (インスト)
- 憂一乗
- 夕凪,某,花惑い
- 雨とカプチーノ
- 湖の街 (インスト)
- 神様のダンス
- 雨晴るる
- 歩く
- 心に穴が空いた
- 森の教会 (インスト)
- 声
- エイミー
- 海底,月明かり (インスト)
- ノーチラス
二つのリストを見比べてみてください,なんか似ていませんか?
そうです.この二つのアルバムは対になっているんです.
その理由は,この二つのアルバムが織りなすストーリーから知ることができます.
このストーリーには,売れない作曲家の男性「エイミー」と,「エルマ」という女性の二人の登場人物がいます.
エイミーは,売れるための音楽を作ることにうんざりしてきていて,挫折していました.そこで,自身の人生を作品にして,エルマに贈ろうと考えました.
エイミーは最後の1年間で,自身の人生を締めくくる作品を作るため,スウェーデンを旅します.
エイミーは,スウェーデンのリンショーピン,ストックホルム,ヴィスビー,キルナなどを,1年かけて旅しながら,詩と,エルマへ向けた手紙を書いていきます.
そして作品を作り終えたエイミーは,エルマ宛てにその作品(手紙と詩)を送った後,ある桟橋で花緑青という毒性のある人口塗料を飲み,自殺します.
それを受け取ったエルマは,彼の作品と手紙を読み,彼の巡った旅路を辿ることにします.そして彼女は,エイミーと同じ場所を巡りながら,彼と同じように詩を書いていきます.
これが,二つのアルバムが似ていて,対になっている理由となります.
それを感じられる例として,「だから僕は音楽をやめた」の「夜紛い」と,「エルマ」の「心に穴が空いた」の組み合わせがあります.「夜紛い」では,「君が後生抱えて生きていくような思い出になりたい」「君に一つでいい,ただ穴をあけたい」という歌詞があるのに対し,「心に穴が空いた」では,「僕の心に穴が空いた」「君の言葉で穴が空いた」という歌詞があり,アルバム越しにつながっているのが分かります.
このようなストーリーが背景にあることを頭に入れながら,この二つのアルバムを聴いてみると,とても楽しめるので,ぜひ皆さんも聴いてみてください!
3.ヨルシカの世界観
ヨルシカの作り出す作品には,とあるコンセプトがあります.
それは,「生まれ変わり」です.
これも,アルバムをまたいで表現されているのですが,「だから僕は音楽をやめた」と「エルマ」の関係のように分かりやすいものではなく,もしかしたらそうなのかもしれない,と考察できる程度です.
ヨルシカのアルバムでの登場人物には,よく一人の男性と一人の女性が描かれます.エイミーやエルマを想起させるような歌詞だったり,MVがあったりします.
また,生まれ変わりをテーマとした「前世」というLIVEが行われたこともあり,コンセプトが生まれ変わりだということがよく表れています.
4.僕が選ぶヨルシカランキングベスト3
ここまで,ヨルシカについてお話してきましたが,最後に僕が個人的におすすめしたいヨルシカの曲をベスト3のランキングで紹介したいと思います!
第三位 思想犯
この曲は,「盗作」というアルバムに収録されている曲です.「盗作」は音楽の盗作によって売れ,それがいつか暴かれて何もかも失うという破滅願望を持った主人公のお話です.その「盗作」の中のこの一曲は,歌詞の中に主人公が普通の人々とは異なる思想を持っていることが描かれています.それこそ,思想犯といえるものです.しかし,その根底には主人公の孤独が描かれています.
この曲に込められたストーリーだけでなく,音楽やsuisさんの歌声もとても魅力的で,特にサビの盛り上がりがとても良いです.
第二位 ノーチラス
この曲は,アルバム「エルマ」の最後の曲となっています.2章で述べたように,「エルマ」は,エルマがエイミーの旅をたどった時に作った詩を歌にしたものですが,実はこの「ノーチラス」だけは,エイミーが作った詩なんです.なので,エイミー視点での歌となっています.この曲の考察は色々あり,難しいのですが,以下のポストの通り,n-bunaさんはこの曲を「深い眠りから覚める曲」と言っていたみたいです.これがどういった意味かは皆さんの想像に任せます!ちなみに僕もよく分からないです!僕的には,「いつまでも悲しまないで,前を向いて」という意味かな?と考えてます.
この曲のMVからは,このストーリーの結末がとても良く表現されていると思います.MVを見てみると,より楽しめると思います.
また,ゆったりとした曲調に,透き通ったsuisさんの歌声もあって,心が揺さぶられます.僕は前にカラオケでこの曲を歌ったら,サビのあたりでなぜか目から水が流れてきました.不思議ですね.
第一位 夜行
栄えある(?)第一位は,「夜行」です!リリースされてから僕がずっと好きな曲です.
この曲について,n-bunaさんはXでこのように述べています.
僕がこの曲を聴いて感じたのは,夏の終わり,喪失感,切なさといったものです.
MVの中では最初,男の子と少女が登場します.二人並んで歩いていくのですが,2番の入ったところで少女が先に行ってしまいます.そこからは少年に成長した男の子が一人で歩いていき,成長していきます.そして曲の後半で,少女がもう一度登場するのですが,少女は以前先に行ってしまったときと比べて変わっていません.そしてすぐに消えてしまいます.先ほどのn-bunaさんのポストを考慮して考えてみると,少女が先に行ってしまったこともわかってきます.
この曲は,サビまではかなり穏やかな曲調と歌声ですが,サビでは大きく盛り上がります.また,サビの最後には一気に穏やかになっていくのが,より一層切なさを感じさせてきます.また,アコースティックギターの音もとても良いです.
5.最後に
最後まで読んでくださってありがとうございます.語りすぎてしまって,文章量がとても多くなってしまったんじゃないかと思います.それでもここまで読んでくださったことには,正直感謝しかないです.ヨルシカの良さが少しでも伝わったなら幸いです.
なお,タイトルに◂Ⓘ▸とあるのは,ヨルシカのロゴを表しているだけで,特にⅡに続くというわけではないです.