社会人と学生の違い

2024年4月から博士後期課程の学生になった小山智之です。私は2023年3月に東京工科大学大学院の博士前期課程(修士課程)を修了しました。入学後も社会人として平日は仕事をしています。つまり、社会人と学生という2つの肩書きをもつ状態にあります。読者の方の中には、「なぜ大学院博士後期課程に進学したのか」を疑問に感じる方もいると思います。このあたりの経緯や理由は、過去に個人ブログで記事として公開しました。もしよければ読んでいただけると幸いです。

せっかくの機会なので、社会人としての一面も紹介します。現在の職場は株式会社メルカリで、職種はソフトウェアエンジニア(Database Reliabilty Engineering)です。Database Reliabilty Engineering(DBRE)に関する説明は、オライリーの書籍に詳しく書いてあるので、興味があれば読んでみてください。

この記事では、社会人と学生(博士後期)の両方を経験している立場から、社会人と学生を比較してそれぞれの利点、欠点を書いてみようと思います。学生の皆さんに社会人の視点からの意見を共有できればと思っています。なにか参考になれば幸いです。

学業に専念できるか

社会人の立場になると学生時代がいかに恵まれていたかを改めて感じます。特に平日の日中に学業に専念できることは想像以上に恵まれていると思います。失ってから気がつく時間の大切さを改めて感じました。会社では事業(ビジネス)に貢献することが求められます。一方で、事業への貢献とは関係なく純粋に自分の探求したいことを突き詰めて取り組めるのが学生のメリットだと思います。図書館やGoogle Scholarで好きなように文献を探していられる時間の余裕が価値あるものに違いありません。

経済的な余裕があるか

学生(社会人学生を除く)はフルタイムで仕事をしていないため、一般的に経済的な余裕がないです。それに対して社会人は、フルタイムで仕事をしているため経済的な余裕があります。学生と社会人では、学費や生活費の心配をする必要があるかは大きな違いです。学生時代はランチを500円に収めようと、冷凍食品を買い込んだり、コンビニで商品の値段を計算して買い物したりする機会が多かったように感じます。また、学費の支払う安定した収入があるのは一定の安心感があります。

フィードバックを得られる機会があるか

大学院生のときには同期の大学院生や学部生と研究テーマについて議論する機会が多くありました。一方で社会人学生になると日中に仕事をしていることもあり、議論する機会は一般の学生に比べて少なくなります。これは研究活動をすすめるうえで大きな違いだと思います。自分の発表内容に対してフィードバックをもらうこと、相手の発表内容にフィードバックすることのどちらにも意味があります。特に自分の気づかない点を指摘してもらえるフィードバックは、研究内容を改善するために必要不可欠です。学生の時にはCadenceに出席することの意味を意識する機会は無く気が付きませんでした。CDSLにいることで、こうした機会に恵まれていることを研究室の学生には気づいて欲しいです。

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