高知県で開催された第33回 マルチメディア通信と分散処理ワークショップ (DPSワークショップ 2025)で研究発表をしました.DPSワークショップはDPS研究会の主催する査読付きワークショップです.
羽田空港から高知龍馬空港までは飛行機で1時間20分程度でつきました.会場は高知共済会館です.

DPSワークショップの参加者は80人程度で大人数でした.

プレゼンテーション
参加者は修士課程の学生が大半で,次に学部生が多く,残りが博士課程の学生でした.発表を聞いてみて興味をもった研究の特徴がいくつかあることに気づきました.
1つ目はテーマの面白さです.研究テーマの題材が現実的な事柄を対象にしているとイメージしやすく興味を持ちやすかったです.例えば京都の観光客の混雑度を扱ったテーマやレンタル自転車の充電を扱ったテーマはイメージしやすく興味を持てました.また,研究テーマの新しさや流行りも面白さに影響していると感じました.例えば京都の観光客による混雑は最近の社会的な問題であり,解決する必要性がわかりやすい内容です.
2つ目は現実のデータを扱っているかです.シミュレータで状況を再現することで評価を行っている研究が多い印象を受けました.中には実際にデータを収集して分析している発表もありました.実際にデータを収集することは,結果の信憑性がシミュレータに比べて高く,興味深い結果がわかることもあります.CDSLでは実データを収集することを徹底していますが,こうした取り組みは意味があるものだと改めて認識しました.
ポスター発表
今回はポスター発表で,取り組んでいるシステム障害の原因調査について発表しました.タイトルは「Kubernetesのリソースイベントと依存グラフとトレースによる障害の原因調査にかかる時間の短縮」です.Kubernetesでのシステム障害の根本原因の調査(RCA)を行う提案をしています.ポスターセッションでは,実際の依存関係グラフやダッシュボードを使いながら,何をしているのかをわかりやすく説明することに気をつけました.Kubernetesを運用している方からはコンポーネントの多さと調査の大変さをよく分かっていただける方もいたので,話をしていて手応えがありました.
他大学の学生との交流
DPSワークショップでは他大学の学生と交流できたのがよい経験でした.特に同じ部屋に博士課程の学生や博士課程に進学予定の修士の学生がいたため,研究や就職活動の話を近い立場で話せたのが良い刺激になりました.社会人学生だと話をすると覚えてもらいやすく「メルカリの人」で覚えてもらっていた気がします.
発表の終わった日の深夜に高知出身の学生が勧めてくれた屋台餃子を食べに行ったのが良い思い出です.さすがに翌日は少し眠かったです.

表彰式
ポスター発表の中から参加者の投票が多いポスター発表が表彰されます.今回の発表が優秀ポスター賞として表彰されました.今までに発表で表彰されたことが無かったためかなり意外でした.自分の取り組みが評価されるのは嬉しく思いました.

食事・アウトドアセッション
ホテルの料理はどれも美味しかったです.特に海鮮料理が美味しかったです.他大学の学生や先生方と話をできたのが貴重な機会でした.社会人博士課程を経て大学で教員をされている方が意外といることに驚きました.

アウトドアセッションでは,鰹の藁焼き体験をしました.焼いた鰹をそのままお刺身で食べました.

桂浜を観光しました.日本海側で天気がよくても波が高かったです.

おわりに
DPSワークショップ 2025への参加を通じて刺激を受けることができました.特に同世代の学生との交流を通じてモチベーションが向上しました.また,初めて受賞する機会がありモチベーションにつながる経験でした.次の締め切りに向けてモチベーションを高めて取り組んでいきたいと思います.